「…あんた、ノンケじゃなかったのかよ」
激しい突き上げに逃げる腰を押さえ込みながら、イシカワはバトーの耳元に口を寄せる。
「ノンケでも、生意気な新米にお仕置きぐらい出来るがな」
知識と経験値さえあれば、女を抱くのも男を抱くのもそれほど違いはない。あとは生理的な嫌悪感の問題なのだろうが、イシカワの場合それはわりと薄かった。
もっとも…入隊以来イシカワを振り回しっぱなしのこの生意気な新人が、どんな風に男に抱かれるかという好奇心のほうが強かったのだが。
そろりと回した右手でバトーの乳首を捻ってやると、意外と敏感らしい身体が跳ねて掴んだ金網を盛大に鳴らす。
「あんまり騒ぐと、誰か来るぜ?」
いくら人通りの少ない夜間とは言え、派手な物音を立てれば巡回中のMPが寄って来ないとも限らない。
小声で耳打ちしてやると、さすがにバトーは大人しくなったがそれでも指先の震えは止まらない。下手すれば歪んでしまいそうな勢いで金網に縋って堪えるバトーの絶頂が近いことを察したイシカワがもう一度囁いた。
「もう二度としないって言えよ」
「…嫌……だ」
ここまで来ても頑固な新人に、イシカワは切り札を出す。
「俺の言うこと聞いたら、もっと可愛がってやるぜ?」
薄い耳朶に軽く歯を立ててやると、バトーの身体がひときわ大きく震えた。
「返事は?」
達して今にも崩れ落ちそうなバトーの身体を支えながら、イシカワが尚も尋ねる。
「……イエ…ス、サー」
小さいけれど、はっきりとした答えが返って来たことに気を良くしながら、イシカワはバトーの最奥に欲望を叩き付けた。
<元締よりひとこと>
…暴走のあまり、何やらあれこれ間違った気が(汗)。
ここはどこのコメ軍基地か、って感じになってしまいましたが
まあ細かいことは置いておいてくださるとありがたいです(苦笑)。
確か国軍にもMPにあたるセクションはあるんですが…見事にど忘れしましてw
あと、当時のイシカワさんがサー付けで呼ばれるほど階級高かったかも微妙ですが。
若バトさんは、一体何をやらかしたのかな〜と書きながら悩みました。
基地内で男漁り?とか、失礼なことを考えてみたり。
何か若いころのバトさんて、そういう無茶してそうな気がしませんか??
タイトルの「絶対的関係」は古いチャゲアスの曲から拝借しました。
この二人にぴったりだと思います。